虫歯のメカニズム

虫歯は歯の中に虫歯菌とも呼ばれるミュータンス菌が生息して歯を溶かすことによって起こります。ミュータンス菌は口の中の入ってきた糖分を栄養とします。歯の中に残ったプラーク(歯垢)の中で酸を作り出し、その酸が歯のエナメル質を溶かしていくのです。ミュータンス菌は非常に粘りの強い歯にくっつく性質を持つため、しっかりとブラッシングしなければ落とすことができません。

虫歯の原因となるミュータンス菌は生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在しません。成長する過程で大人からの口移しなどによって入り込んでしまいます。1歳を超える頃から多くの人は虫歯リスクに晒されているのです。

虫歯にならないためには

虫歯にならないために一番大切なことは歯からプラーク(歯垢)を取り除くことです。歯ブラシだけでなく、歯と歯の間に溜まった歯垢を取り除くにはデンタルフロスの使用も重要です。

奥歯は磨き残しが残るので特に気をつけて磨く必要があります。また、歯並びやかみ合わせが悪いと、なかなか綺麗に歯垢を取り除けません。矯正で歯並びを修復する必要もありますが、定期的に歯科医でクリーンング(PMCT)をすることが大切です。まだ永久歯が生え揃っていないお子さんの歯はエナメル質も弱く虫歯の進行が早いため、定期的なフッ素塗布をすることが望ましいです。小さいお子さんは自分では細かいところまでブラッシングすることはできないので、保護者の方の仕上げ磨きもとても大切になります。

虫歯の状態と治療法

虫歯には進行状況によって治療の方法も変化します。当初は気づかないうちになっているものから、進行が進むと歯の根にまで達してやがて歯が抜け落ちてしまう状態になるまで虫歯には段階があります。各段階において適切な治療を受けるのはもちろん大切ですが、なるべく進行しないようにケアすることが虫歯の重症化を防ぐ最良の方法です。具体的にC0(シーゼロ)からC4までの段階に表します。Cとは虫歯のことで数字が大きくなるほど進行しているということになります。

C0

最も初期段階の虫歯です。要注意時期ともいわれます。この段階ですとまだ痛みもなく、適切なブラッシングとフッ素塗布によって再石灰化して治すことも可能です。虫歯にならないよう食い止める大切な時期です。

C1

初期虫歯と呼ばれる段階です。歯の表面のエナメルが溶けてきた状態です。この段階では痛みはないのですが、エナメル質が溶かされたことによって歯の艶が失われ、茶褐色になってきます。

簡単な治療で済む段階です。治療法は虫歯の部分を削り、詰め物をします。詰め物は審美性や耐久を考えるとセラミックやプラスチックを使用します。

C2

表面のエナメル質からさらに下の部分の象牙質まで進行した段階です。冷たいものや熱いものを口にした時に痛みを感じます。目で見ても黒ずみや穴が空いているなど確認ができます。治療法はC1と同じになりますが、場合によっては麻酔を必要とする人もいます。

C3

この段階になると虫歯が神経にまで達しているので、痛みが激しくなります。大きな穴も空いています。何をしていなくても激しい痛みが起こることもあります。治療法は麻酔が必要となり、歯茎にまで入り込んだ虫歯菌を除去するために根管治療が必要になります。その後被せ物をして修復します。→根管治療はこちら

C4

すでに歯茎から生えている歯の表面は失われ、根管部だけが残っている状態です。歯茎の腐敗により膿が出てきて口臭がひどくなります。痛みも強くなります。ほとんどの場合は歯を残すことが難しいため抜歯後に入れ歯やインプラント治療が必要になります。

入れ歯についてはこちら →インプラントについてはこちら

当院の虫歯レーザー治療

当院の虫歯治療はレーザーを用いていおります。レーザー治療の特徴は歯を削る際の振動や削る時の不快な音がありません。痛みも抑えることができるため、麻酔も必要最低限で済むか、全く必要としない場合もあります。また治療時や術後の出血量も少なくすみますので、治療箇所がクリアになり適切な治療を行えます。当院では特に体に優しい最新式のレーザー設備を使用するため、患者様の負担をより減らすことができます。